夏の甲子園で史上初の2度めの春夏連覇を成し遂げた大阪桐蔭高校。
誰もが認める「野球の超強豪校」で近年は圧倒的な成績をおさめていますが、良い選手が集まってるから強いというだけではありません。
大阪桐蔭高校野球部のメンバーは全員3年間寮で生活します。
その寮生活にも強さの秘密があるのでは?ということがわかったので、その内容をご紹介したいと思います。

かなりストイックな生活を強いられるのですが、その中にあって「コンビニ旅行」なるものも…
その正体とは?
大阪桐蔭高校野球部の寮生活とは?

大阪桐蔭高校野球部の目標はもちろん甲子園での優勝もありますが、その先には「プロの世界で活躍したい」という選手も多くいます。
実際にプロ野球の世界でも大阪桐蔭高校出身の選手は数多くいます。
しかし、そんな彼らも素質や野球の練習だけでいまがあるわけではありません。
苦しくて我慢しなければいけない辛い経験もしているから、強くたくましくなっていったという経緯があります。
その「苦しくて我慢しなければいけない辛い経験」のひとつが”寮生活”だと言えます。
大阪桐蔭高校野球部のメンバーは全員で寮生活をしています。
もちろん友人同士で泊まってワイワイ楽しく過ごすといった環境ではありません。
普通の高校生の生活とはかなり異なっています。
寮生活を通じて精神面が鍛えられることは間違いありません。
大阪桐蔭高校野球部の寮生活を詳しく見ていきましょう。

大阪桐蔭高校野球部の寮は山奥にある
大阪桐蔭高校野球部メンバーが練習しているグラウンドは、地図上でいうと下記の場所にあります。
最寄りの駅からは車で約20分。
観光客で賑わっている大阪とは思えないような山奥にグラウンドがあります。
駅から歩いてではとても行けるようなところではないらしく、車で行くにも対向車と行き違いができないような狭い山道を通らないと行けないらしいです。
そして、大阪桐蔭高校野球部のメンバーが生活している寮は練習グラウンドのそばにあるとのこと。
練習場や寮も含めたこの場所は母体となっている大学の敷地内なので、部外者が入ることはむずかしいです。
関係者やマスコミの取材などで許可された者以外は、足を踏み入れることはできません。
「大阪桐蔭高校野球部の練習を見学したい!」
と思っても関係者以外はできないみたいです…
私個人としては一度練習見学したいのですが^^;

野球部のメンバーは学校の授業があるときには山を降りてきて校舎で授業を受けます。
山を登ってグラウンドに行く際には、2・3年生はバスでの移動ですが、1年生は6月まで走って登るのが通例で「山ラン」と呼ばれているそうです。
「山ラン」は大阪桐蔭高校野球部の伝統といってもいいかもしれません。
私は「山ラン」については、罰ゲーム的な要素は感じません。
むしろ体の鍛錬なのかな、と感じます。
もちろん練習で何かミスなどしたら、上級生でも「山ラン」してる可能性はありますけどね…
携帯電話の所持禁止!

大阪桐蔭高校野球部の寮生活では、携帯電話の所持が禁止されています。
練習をしているグラウンドに取材に行ったマスコミの方によると、グラウンド周辺は携帯電話の電波が届かない場所だったそうです。
グラウンドのすぐ近くにある寮もおそらく圏外なのでは、と推測されます。
仮に携帯電話の所持がOKだったとしても電波が届いてなければ使い物になりません…
大阪桐蔭高校野球部は「週7日」で練習漬けの毎日です。
野球に打ち込むために携帯電話の所持を禁止していると思われます。
確かに野球に没頭するのに携帯電話は邪魔ですよね。
夜にスマホでゲームしてる、なんてことはもってのほかです!
よって、寮生活としている野球部員は親と連絡をとることもほとんどありません。
さすがに年末は1週間の「休暇」で帰省できるようです。
ただし、年末以外にも親と会うことができる日もあります。
2ヶ月に一度「布団交換の日」だけ親と会える!

寮生活をしている野球部員は、2ヶ月に一度だけ親と会う機会が許されています。
その日は「布団交換の日」と言われているそうです。
親御さんは歯ブラシなどの生活用品を持って寮に行き、同時に食事をする時間もあります。
ただし、食事で許されている時間は2時間のみ!
2017年に三年生エースだった徳山壮磨投手の母親が実情を語ってます。
「すしや焼き肉、子供たちが食べたいものを聞いて、親は店に予約を入れておくのです」
引用元:https://www.zakzak.co.jp/spo/news/170801/spo1708010003-n1.html
「2ヶ月に2時間」だけ親子水入らずのひとときを過ごすことができるんですね。
先に述べた携帯電話の所持は禁止されているのですが、寮の電話で「布団交換の日」に持ってきてほしいものを親に電話で伝えることができます。
電話の仕方はこのようになっているそうです。
持参する品は事前申告制。子供たちは寮の電話で「徳山壮磨です! タオル、歯ブラシをお願いします!」という風にフルネーム、敬語で要望を伝え、ガチャリと切る。部員たちが電話を順番待ちしているため、最低限の用件しか話せない。
引用元:https://www.zakzak.co.jp/spo/news/170801/spo1708010003-n1.html
寮生活の間は親ともまともに話すことができません…
子供も辛いが、親御さんはもっと辛いですよね。
先の徳山投手のお母さんはこのように語ってます。
「私は笑顔で寮まで送った後、車の中で大泣きしました。子も親も苦しい思いがある。家から通っている子とは、生活環境が全然違う。絶対に負けられないんです」
引用元:https://www.zakzak.co.jp/spo/news/170801/spo1708010003-n1.html
親御さんにとっては、愛する我が子を戦場へ送り出す気分かもしれません。
この3年間の寮生活で精神的にも鍛えられ、自立して生活する術を学ぶことができると言えるでしょう。
私が親ならここまでするのはどうかな…と正直思います。
ただし、これは私が高校時代に自宅から通って親のスネカジリのような毎日だったから「厳しすぎる」と感じるだけかもしれません。
他の学校の野球部の寮生活も大阪桐蔭高校野球部と同じような寮生活なのでしょうか?
真剣にスポーツに取り組んだことがない私には「キツイ」としか想像できません…
寮内には自動販売機もあるが…

寮の中には自動販売機があるそうです。
ただし、夜の11時には電源が落ちて、炭酸飲料は一本もないとのこと。
「スポーツ選手は炭酸を飲まない」
という話はよく聞きますが、大阪桐蔭高校野球部員も
例に漏れず炭酸飲料は飲まないということかもしれません。
「コンビニ旅行」とは?
野球漬けの毎日を送っている大阪桐蔭高校の野球部員ですが、月に1回「コンビニ旅行」と呼ばれる”楽しみ”があるそうです。
これは、寮長らの引率のもとバスに乗って近所のコンビニやスーパーで買い物ができる、といういわば「息抜き」です。
しかし、このコンビニ旅行にも制約が…

野球部員が持っていけるお金には上限があって、
1年生:500円
2年生:1000円
3年生:1500円
だそうです。
やはりお菓子とかを買うのではないでしょうか?
500円だと買うものもかなり限られてしまいます…
これも忍耐力を身につけるのに一役買ってるのかもしれません。
上級生の世話役や付き人制度は存在しない
寮の3人1部屋で、同じ学年の人と同部屋になるそうです。
大阪桐蔭高校野球部の寮では、下級生が上級生のユニフォームを洗濯したり、世話をするといったことがありません。
昨今の問題にもなっていた「付き人制度」も大阪桐蔭高校の野球部にはありません。
これは今の西谷監督が就任してから、このような寮生活になったようですね。
それ以前には付き人制度もあったと言われています。
西谷監督は、
- 下級生にも練習時間を多く与える
- 自分のことは自分ですることを徹底させる
という目的で「悪しき風習」を廃止したんですね。
もちろん上下関係は厳しいそうです。
ただ、下級生が自分の時間を削って上級生の世話をする、といったことはないのです。
ここには大阪桐蔭高校野球部の強さを感じます。

西谷監督はふだんも選手たちにあれこれ指示を出すのではなく、自主性を重んじて選手たちには問題点などは考えさせるようにしているそうです。
もちろん助言はしますが、最初から答えになるようなことを言うのではなく、まず自分で考えるんですね。
私はこのやり方は選手の成長につながっていると思います。
いろんな局面で臨機応変に対応できる術や、問題解決能力を身につけることは、高校を卒業してからも必ず必要な場面は出てきます。
大阪桐蔭高校野球部の寮生活は、厳しくストイックな生活を強いられますが、間違いなく強いものが体に宿ると思います。
高校卒業後の人生において、きっと「あの寮生活を経験したから怖いものはない」ぐらいの気持ちになるのではないでしょうか。
大阪桐蔭高校野球部の強さ秘密は寮生活にあり!?まとめ
大阪桐蔭高校野球部の寮生活についてお届けしましたが、いかがだったでしょうか?
誰もが「厳しい寮生活」と感じるはずですが、それは「高校野球日本一」だけを目指しているからこその厳しさだと思います。
厳しい寮生活のつかの間の楽しみが「コンビニ旅行」ですね…

ただ、外部の人が大阪桐蔭高校野球部の寮生活を実際に見ることはできません。
当事者からの証言や取材を通じてしか情報がありませんので、ここで紹介した以外にも寮生活の厳しさがあるかもしれません。
大阪桐蔭高校野球部の強さを感じる練習風景の動画がありました。
ランニング時でも真剣そのものです…
「全員の揃った足」
「大きな声」
私はランニングもっと軽い気持ちでするものと思ってました。
大阪桐蔭高校野球部のランニングは威圧感さえ感じます。
ランニングを見るだけでも大阪桐蔭高校野球部の強さがわかります。
大阪桐蔭高校野球部は、全国から優秀な選手が集まってきますので、レベルが高いのは当然です。
ただし、それだけでは簡単に日本一にはなれません。
大阪桐蔭高校野球部の寮生活で、
「野球だけに没頭する環境がある」
というのも、強さの秘訣ではないでしょうか?
